幸せって、なんだっけ?なんだっけ?

生き方

半世紀以上、生きていいる人でも、幸せってなんだっけ?日々、悩んでいるシニアも多いと思います。多感な青年期を経て早、40年・50年、大人になれば答えが見つかると思っていた人も、人生そんな簡単なものじゃない、と達観した声が聞こえそうです。最初の投稿の「市川100年クラブ」で、『幸せとは、4つの因子で表現でき、それは「自分でやってみること」、「ありがとうといえること・いわれること」、「何とかなると思えること」、「自分らしく生きること」と考える人もいます。』と書きましたが、今回はその幸せのとらえ方について考えたいと思います。

幸せを研究する人

幸福学って知っていますか?幸福学とは、幸福について研究する学問で、「幸せって何だろう?」とか「どうしたら人は幸せになるか」を研究する学問です。この手の研究は、文学部の先生がやっていると思っていましたが、今回、紹介する前野隆司(まえの たかし)先生は、慶応義塾大学理工学部教授を経て、現在は同大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授等をしています。

前野先生は、これまでの幸福学はバラバラで、それぞれの研究者が思い思いに研究してきたものを体系化し、幸せになるための人間の心のメカニズム全体を明らかにし、それを人々に伝えたいとの考えから、幸福学の研究に至ったようです。今回は、前野先生の著書『幸せのメカニズム 実践・幸福学入門』(講談社新書)をベースに話を進めていきたいと思います。

幸せの感じ方とは?

幸せを感じるときどんな時が多いでしょうか?ある人は給料が上がって幸せとか、別の人はボランティアで人に感謝されて幸せとか、人は、色々な事で幸せを感じていると思います。幸せにも色々な切り口がありますが、本書では、「地位財」と「非地位財」の二つに分けています。

少し難しい言葉ですが、「地位財」は、その名称通り地位(会社での高い役職とか、議員など地位があると思われる立場、大企業に所属)やお金を持っているとか、高級マンションに住んでいるとかといったものです。要は、所得、社会的地位、物的財を表したもので、周囲との比較により満足を得るものと定義しています。なんか鼻もちならない人たちと感じるかもしれませんが、個人の進化・生存競争のために重要なファクターです。ただし、この「地位財」というものは、金銭欲、物欲、名誉欲であり、「人との比較による幸せ」は長続きしない幸せと言われています。

一方、「非地位財」は、他人との相対比較とは関係なく幸せが得られるものとしており、具体的には、健康、自主性、社会への帰属意識、良質な環境、自由、愛情といったものがあげれれます。これらは、個人の安心・安全な生活のために重要なファクターであり、幸福の持続性は高いと言われています。本書では、この「非地位財」を得るためにはどうすれば良いのかの研究結果を述べており、次章でご説明します。

余談ではありますが、「結婚」はどうなんだ?と聞きたい人がいると思います。前野先生は、「結婚」は、「地位財」と「非地位財」の中間と述べています。詳細は省きますが、直感的には、そうなのかな私自身は思いました。ただし、別の言い方をすると、「配偶者」は、「better half」であり、「bitter half」でもある(可能性を持っている)ので、これについては、まさしく、人それぞれかと思います。

幸せの四つの因子とは

どんなことに人は幸せに感じるかを統計的に分析した結果、四つの因子が導き出せました。

  1. 「やってみよう!」因子
  2. 「ありがとう!」因子
  3. 「なんとかなる!」因子
  4. 「あなたらしく!」因子

です。
私は、自分の言葉で言うと、「自分でやってみること」、「ありがとうといえること・いわれること」、「何とかなると思えること」、「自分らしく生きること」ととらえました。ここでは詳細に述べませんが、各因子について、私が感じたことで述べたいと思います。

1.「やってみよう!」因子
最近、ブログネタを探しに、本を読むことが増えましたが、多くの著者が言っていることは、サントリーの創業者ではありませんが、「やってみなはれ」です。言い方は色々ありますが、とにかく自分で行動しなさいという内容が多いこと、多いこと。極端な例では、「迷ったことはすべてやる。ただし、致命傷を負わない程度に」というのもありました。

人生の最後の後悔は?と聞いた時、やって失敗したことより、やらずに終わってしまったこと が圧倒的に多いという話を聞いたことがあります。今が人生の折り返しなのか最終コーナーなのか分かりませんが、「やってみよう!」の考え方は大切にしたいと思います。

2.「ありがとう!」因子
はるか昔の学生時代、見知らぬ大人の人から、ものをもらったり、車に乗せてもらったり、親切にしていただいたことが、ありました。還暦を迎えるまでは、恥ずかしながら、そんなことは忘れていましたが、最近は、見知らぬ人(特に学生みたいな人)に対しても、損得抜きで親切にしたいと思えるようになりました。

これからは、「ありがとうといえること・いわれること」を進んで、行っていきたいと思っています。

3.「なんとかなる!」因子
これは、最近、会社でも、自宅でもこの言葉を多用しています。
会社でちょっと厄介な事案があっても、「なんとかなるよ」とか、「○○さんみたいに、なんとかなると思える人って、幸せらしいよ」とか、言っています。なんか、前向きな気分になります。今までの自分だったら、こんな発言はしなかったと思いつつ、少し、幸せになったのかと感じています。

4.「あなたらしく!」因子
妻からはいつも、「あなたも、あなたの親(とっくに亡くなっていますが)も、自分勝手に生きて、ほんとうにうらやましい」と、言われることが多いです。いい意味で言われていないことは承知していますが、ある意味、ストレスを少なくするためには、有効かなと思います。青年期など、恥ずかしくて自己主張など、出来なかった人も多いと思います。シニアになった今では、意識的に「自分らしく生きること」も大切では、ないでしょか。

まとめ

今回は、幸せの四つの因子について話しましたが、最初の投稿の「市川100年クラブ」で書きましたように、別の視点での幸せのとらえ方もあると思います。
幸せとは、「いつでも、お店でとんかつを食べられる程度のお金」があり、「心身とも日常生活に困らない程度に健康」であり、「大げさに言うと人から愛されること。別の言い方では、誰かかまってくれる人がいること」と定義する人がいます。です。
幸せのとらえ方も人それぞれですが、この「幸せの四つの因子」は、私の人生に大きな道しるべになったと思います。

本日のシニアの生きるヒント
 幸せのとらえ方は人それぞれ。ただし、道しるべになる考え方もある。


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